Bridge Repair
橋梁補修事業部工法
(造膜型塩分低減剤)
NETIS登録番号:KK-230044-A
About
ソルトリッパー®FM工法とはスルッと剥がして、塩分処理を省力化!
塩害大国日本。厳しい腐食環境にさらされる沿岸部近く、凍結防止剤を散布する地域の橋梁において、塗装塗替を行っても数ヶ月後に錆が表面化する事例が発生しています。原因の一つとして、素地調整後に残存する塩分が考えられています。塩分低減対策として水洗工などが実施されていますが、多くの労力をかけて処理しているのが現状です。
これらの課題を解決すべく開発されたのが、造膜型塩分低減剤『ソルトリッパー®FM』です。

Merit
ソルトリッパー®FM工法の特長-
特長1
膜が手で剥がせる
塗膜の端部をカッターで枠取りするように切れ目を入れてきっかけを作ることで、効率よく剥離することが可能です。
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特長2
塩分の見える化
塩分が多い箇所から、浮き錆が出てくる傾向があります。 ⇒塩分の可視化
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特長3
水洗同等の効果
一般的な水洗とは異り、鋼材表面に長く留まる事で効果を発揮します。また膜ごと塩分を取り除けるため、再汚染を防ぐことができます。
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特長4
作業性の改善
膜を剥がすだけなので、廃水処理が必要ありません。また、水が主成分(>65%)となっており、引火性のない非危険物です。
Specification
ソルトリッパー®FM工法の仕様塩分低減のメカニズム

塗布されたソルトリッパー®FMが鋼材表面の塩分を取り込み、乾燥と共に浮き錆が発生します。乾燥した塗膜を剥がすことにより、膜ごと塩分を除去できます。
造膜型塩分低減剤 ソルトリッパー®FM
製品名 | ソルトリッパー®FM |
---|---|
外 観 | 白色ペースト状 |
液 性 | 弱アルカリ性 |
臭 気 | 微臭 |
毒物及び劇物取締法 | 非該当 |
消防法 | 非危険物 |
労働安全衛生法 | 有機則 非該当 / 特化則 非該当 |
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) |
非該当 |
使用上の注意事項
- 使用前に必ず安全データシート(SDS)をご確認ください。
- 製品は希釈せず原液でご使用ください。
- 指定された用途以外には使用しないでください。
- 塗布作業時は防塵マスク・手袋などの保護具を着用して作業してください。
- 0℃以上(凍結しない)環境で保管してください。
- 温度:5℃以下/ 湿度:85%以上の環境での使用は避けてください。
- 当製品で錆を除去することはできません。ブラストで素地調整を行ってから塗布してください。
- ボルト部など複雑な形状の箇所は手作業による除去は困難なためブラスト、動力工具等を使用して除去して下さい。
Procedure
ソルトリッパー®FM工法の施工手順-
手順1
塩分測定
表面塩分計等により塩分測定実施
表面塩分計、ブレッセルパッチワーク法、ガーゼ拭き取り法など現場状況に応じた測定を選定下さい。
※手順2、手順6の後にも同様の測定を行います。
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手順2
素地調整
ブラストで錆を除去
ブラストにて素地調整を実施し、錆を除去して下さい。素地調整の程度によりソルトリッパー®FMの浸透性、剥離性に影響があります。塗布面は乾燥状態にして下さい。
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手順3
養生
飛散防止のためマスカー等で養生
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手順4
塗布(塩分低減処理)
標準塗布量0.5~1.0kg/㎡
エアレス、刷毛等を使用し、標準使用量もしくは適切な塗布量(㎏/㎡)を管理しながら塗布して下さい。塗布量管理は質量もしくはウェットゲージにて行って下さい。(ウェットゲージで管理する場合は、 1.0 ㎏/㎡≒1000μ mとなります。)
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手順5
放置
塗布後12時間以上を目安とする
気温、湿度などの環境条件により塗膜が剥離可能な状態になるまでの時間は異なります。塗布直後は白色の水分を含んだ状態ですが、乾燥と共に水分が抜けることで白色から素地が透けてみえる状態となります。塗膜面が全面透けた状態になった時を剥離可能の目安として下さい。
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手順6
除去
手作業もしくはブラストにて膜を除去
【手作業除去】・・・塗膜面が全面透けた状態(水分が蒸発した)になったことを目安とし、塗膜の剥離を開始して下さい。塗膜の端部をカッターで枠取りするように切れ目を入れてきっかけを作ることで、効率よく剥離することが可能です。
【ブラスト除去】・・・ブラストにより塗膜の剥離とその後の素地調整を一挙に行う方法です。ただし、膜を剥がしつつ素地調整を行うため、ブラスト処理に要す時間の増加及びブラストにより発生する粉塵量が多くなることにご留意下さい。
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手順7
素地調整
素地調整にて塩分低減剤の取り残し除去
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手順8
塗装工程
塗装仕様に従い作業