Bridge Repair

橋梁補修事業部
工法紹介
ソルティガードシステム
(超遮塩性塩害対策塗装工法、
SSG工法)

NETIS登録番号:K-220199-A

About

ソルティガードシステム
(超遮塩性塩害対策工法、SSG工法)とは

耐塩害用塗料(超遮塩厚膜形塗料)を
用いた超遮塩性塩害対策工法

異方性金属顔料を複数配合し、腐食劣化因子(塩分、水分、酸素)を完全に遮断する技術です。
塗料液中に含まれる異方性金属顔料を塗膜内に極めて高い精度で並列配向させることで、従来技術では到達できなかった驚異的な環境遮断性(従来技術の約3倍の防食性)を付与した工法です。また、低温環境下(-5℃)においても優れた硬化性も付与しています。

大切なインフラ資産を長寿命化で次の世代へ
塩害とは何か?

塩害とは、塩化物の影響により金属の腐食が促進され各種構造物、製品等が損傷、劣化することをいいます。
塩害の原因である塩化物イオンの発生としては、飛来塩分、凍結防止用融雪塩の散布等があります。
沿岸部、山間部問わず、全国各地で塩害環境が存在しています。

塩害影響マップ

Merit

ソルティガードシステム(SSG工法)の特長

  • 特長1

    超遮塩性

    腐食要因の侵入があっても、金属バリヤー効果によって鋼材まで到達しません。

  • 特長2

    低温施工可能

    -5℃でも塗装可能。ソルティガード下塗は低温硬化性に優れ、ロングインターバルのため、塗装条件の制約を大幅に緩和します。

  • 特長3

    超長期
    付着安定性

    ソルティガードはストレスリラクゼーション効果により、超長期にわたって付着力を維持します。

  • 特長4

    汚染除去性

    防汚性に優れる上塗塗膜は付着した汚れ物質や腐食因子を雨水でセルフクリーニング。綺麗な外観を維持し、腐食因子の滞留を防ぎます。

  • 特長5

    耐塩害性

    耐中性塩水噴霧試験において、ソルティガードは10,000時間後も変状なし。
    促進試験後の付着性も良好であり、分析結果より塗膜内に塩化物イオンの侵入は認めていません。

  • 特長6

    構造物の
    長寿命化に貢献

    ソルティガードの塗替耐用年数は、1種〜3種のすべてのケレン仕様において57年の長期耐用年数となっています。

Reason

ソルティガードシステム(SSG工法)が選ばれる理由

金属バリヤー効果

腐食要因の侵入があっても、金属バリヤー効果によって鋼材まで到達しません。
異方性金属顔料を複数配合により、遮断効果に優れ、腐食因子を完全遮断します。また絶縁性金属顔料を使用しているため、腐食の侵入を防ぎます。このW効果により超長期に渡り鋼材を腐食から守ります。

環境遮断性の評価

一般品と比べ水蒸気等過度が3倍、酸素透過係数が1.6倍向上し、腐食因子を遮断します。

-5℃でも塗装可能

ソルティガードジンク、ソルティガード下塗は低温硬化性に優れ、ロングインターバルのため、塗装条件の制約を大幅に緩和します。

▼-5℃環境下における塗装作業性の評価

①-4.5℃の温度計 ②-5.5℃の温度計 ③-5℃での低温作業性評価 ④-5℃での低温作業性評価2 ⑤-5℃での低温時霧化性評価 ⑥-5℃温度計 ⑦-6.2℃の温度計 ⑧鋼材温度測定状況 ①-4.5℃の温度計 ②-5.5℃の温度計 ③-5℃での低温作業性評価 ④-5℃での低温作業性評価2 ⑤-5℃での低温時霧化性評価 ⑥-5℃温度計 ⑦-6.2℃の温度計 ⑧鋼材温度測定状況

耐塩害性に優れる

ブラスト板に各供試塗料を乾燥膜厚60μ,m にて塗布したものを試験板とし、耐中性塩水噴霧試験(SST) を実施しました。

一般変性エポキシ樹脂塗料は3,000時間で全面赤さび発生。ソルティガードは10,000時間後も変状なし。
促進試験後の付着性も良好であり、分析結果より塗膜内に塩化物イオンの侵入は認めていません。

▼塩化物イオンの塗膜内侵入深さの測定

促進試験後の塗膜断面を電子線マイクロアナライザにより、塩化物イオンの塗膜内侵入深さを評価しました。

▼工法比較イメージ図

従来工法Re-I 塗装系が5工程(膜厚計250μm)であるのに対し、ソルティガード(耐塩害用省工程Re-I)は、3工程(膜厚計275μm)。

超長期付着安定性

塗膜性能が高くても、鋼材と密着していなければ、期待する効果は得られません。
以下に鋼材/塗膜間の密着性に関わる評価を行いました。

▼促進試験後の付着強度保持率

SST後の付着強度保持率を算出しました。
試験前初期が7.35MPだったのに対し、10,000時間試験後が7.16MPとなっており、付着強度保持率 97%という高い保持率でした。

▼柔軟性

単離塗膜の引っ張り試験にて伸び率を評価しました。
一般品の塗膜伸び率3%に対し、ソルティガードは14%となっており、一般製品に比べ柔軟性が約4倍という結果を得ました。

防汚層の形成により汚染除去性に優れる

防汚性に優れる上塗塗膜は付着した汚れ物質や腐食因子を雨水でセルフクリーニング。
綺麗な外観を維持し、腐食因子の滞留を防ぎます。

構造物の長寿命化に貢献

従来の技術では、1種ケレン仕様が30年、2種ケレン仕様が20年、3種ケレン仕様が10年という塗替耐用年数だったのに対し、
ソルティガードの塗替耐用年数は、1種〜3種のすべてのケレン仕様において57年の長期耐用年数となっています。

▼1種ケレン仕様(塗替耐用年数57年)

▼2種ケレン仕様(塗替耐用年数57年)

▼3種ケレン仕様(塗替耐用年数57年)

※記載している塗替耐用年数は理論値であり保証値ではありません。

Specification

ソルティガードシステム(SSG工法)の製品仕様及び性能一覧

製品ラインナップ

商品名 塗料名 荷姿 色相
ソルティガードジンク 耐塩害用有機ジンクリッチベイント 25kgセット グレー
ソルティガードジンクS 耐塩害用有機ジンクリッチベイント 弱溶剤形 25kgセット グレー
ソルティガード下塗 耐塩害用変性工ポキシ樹脂塗料
弱溶剤形シルバータイプ
18kgセット グレー、ライトグレー
ソルティガード上塗 耐塩害用厚膜形ふっ素樹脂上塗塗料 弱溶剤形 16kgセット
4kgセット
各色

標準塗装仕様

1)1種ケレン仕様
工程 商品名 塗装方法 標準使用量
(g/㎡/回)
標準膜厚
(μm/回)
希釈率
(%)
塗装間隔
(20℃)
素地調整 1種ケレン:ブラスト法(ISO Sa2 1/2)
防食下地 ソルティガードジンクS エアレス 600 75 0〜5 1日〜6カ月
下塗 ソルティガード下塗 エアレス 480 140 0〜20 1日〜30日
上塗 ソルティガード上塗 エアレス 250 60 10〜15
2)2種ケレン仕様
工程 商品名 塗装方法 標準使用量
(g/㎡/回)
標準膜厚
(μm/回)
希釈率
(%)
塗装間隔
(20℃)
素地調整 2種ケレン:電動工具と手工具の併用(ISO St3)
防食下地
(1層目)
ソルティガードジンク*1 刷毛・ローラー 300
(240)
37.5
(30)
0〜5 1日〜6ヶ月
防食下地
(2層目)
ソルティガードジンク 刷毛・ローラー 300
(240)
37.5
(30)
下塗
(1層目)
ソルティガード下塗(グレー) 刷毛・ローラー 200 70 0〜10 1日〜30日
下塗
(2層目)
ソルティガード下塗(ライトグレー) 刷毛・ローラー 200 70
上塗 ソルティガード上塗 刷毛・ローラー 190 60 5〜10

*1)公益社団法人日本道路協会「鋼道路橋防食便覧」、平成26年3月、Ⅱ-119 ページ、表-Ⅱ.7.57下部表記
素地調整程度2種ではあるが、健全なジンクリッチプライマーやジンクリッチペイントを残し、ほかの旧塗膜を全面除去した場合は、鋼材露出部のみ有機ジンクリッチペイントを塗布する。
この際、使用量の目安は240g/㎡程度とする。素地詞整程度2種で旧塗膜を全面除去した場合は、有機ジンクリッチベイントの使用重が600g/㎡とする。
※素地調整及びジンクリッチペイントの塗装工程については、物件毎発注者様へご確認頂けますようお願い申し上げます。

3)3種ケレン仕様
工程 商品名 塗装方法 標準使用量
(g/㎡/回)
標準膜厚
(μm/回)
希釈率
(%)
塗装間隔
(20℃)
素地調整 3種ケレン:電動工具と手工具の併用(ISO St3)
補修塗装
(鋼材露出部)
ソルティガード下塗 刷毛・ローラー (200) 0〜10 1日〜30日
下塗 ソルティガード下塗 刷毛・ローラー 200 70 0〜10 1日〜30日
下塗 ソルティガード下塗 刷毛・ローラー 200 70 0〜10 1日〜30日
上塗 ソルティガード上塗 刷毛・ローラー 190 60 5〜10

Document

資料ダウンロード

  • Catalog

    カタログ

    SSG工法協会のホームページにてダウンロードできます。

    SSG工法協会HP